あとまあ、言うまでもないんだけど、
「ここで笑ってくださいよ!」って言うタイミングがわかりやすい方が
笑いやすいって言うのは言うまでもなくある。
ただ、それをしくじると非常に押しつけがましくなるわけで、
そういうポイントに持っていけるだけのボケをつくるのは難しかったりする。
ので、結構逃げる場合が多い。
それでもまあ、くだらないポイントでそれをやるよりかは、
いいとは思うんですが。
Suica.っていうネタをやったんですけど、
これは考えオチになってて、っていうか、
よっちゃんいか→酢イカ→Suicaっていうのが思い浮かばないと笑えないんだけど、
結構ウケてた。
ちょっとわかったのは、
これまでそういう風に考えさせないで、
基本的に「出オチ」でやってツッコミを付けないことによって
押しつけがましさを減らす方向でやってみたけど、
ある程度考えさせるプロセスがあった方が笑いが大きい、
っていうか「あー!」っていうのも入ってくるから、
音量的に笑いが大きくなるのかなと。
やる前に気付いておくべきだったけど、
お笑い芸人をズレの深さで勝負するタイプと、
タイミングの良さで勝負するタイプに分けたら、
タモリさんは間違いなく後者のトップに位置するわけで、
コンテクストから切り離しても面白いように編集するのはなかなか難しいかと。
例えば10/22(火)に「吹き矢って言うからには息使うんですか?」
って言ってるんだけど、これは、自分で「くだらない質問するな!」
ってふっておいて、のセリフがあってのもので、
しかもそのセリフが出る前にくだらない質問されて吹き矢名人がいらだってる、
っていう状況があってはじめて「くだらない質問するな!」も出るわけで、
そこから入れようと思うと相当長くなるわけで、使いづらかったりする。
でもそういうのを外して一瞬一瞬切り取っても面白いのだけで
構成するのもまたなんか違う気がする。悩ましいですな。
早稲田のタモリ研究会は何をプレゼンしたんだろう。
すごいなー、ダイノジ。
ダイノジのネタにロボットの小西ネタ、
って言うのがあって、テレビで二度三度やってるから、
今日もまたあの小西ネタか、と思って見てて、
たしかに基本的な流れは同じなんだけど、枝葉のネタを変えてて、
ちゃんと気を使ってるなあ、とか思ってみてたら、
最終的には全く違うネタだった。
多分芸人にとって、テレビでネタをやるっていうのは諸刃の剣で、
そんなにたくさんネタは作れないから、テレビでやったネタを舞台でやっても
ああ、またアレか、みたいなことになる。逆もしかり。
その辺の整理をちゃんと出来てる芸人っていうのは
あんまりいないなあと思ってたんだけど、この人達はうまいことやったね。
エレキコミックって言う人たちもわりとうまくて、
こっちはアドリブの多さでカバーしてたけど、
ダイノジのはネタの構造から両対応になってるのがすごいなあと。
人が笑ってるところで自分が笑ってない場合、
それが単につまらないからだろうと片づけていたのだけど、
今日はっきりわかったのは、
ある面白さがあるモノがあるとして、
そのモノを見せられてそのモノの面白さを解説される、
という行為、これが多分、自分が嫌な笑いの取り方ような気がする。
そういう場合は、説明はなくていい。
説明するとしたら、そのモノから読みとれないことを
説明して、そのモノに新しい見方を付与するべきで、
それで初めてああ、笑おう、と言う気になる。
簡単にいえば、AというところをBとボケたとき、
BじゃなくてAだろ、というツッコミはダメで、
「Cかいな。」っていうようなツッコミが望ましい。という感じ。
良い例じゃないけど、これ。
吸いがらじゃなくて吹いがらになってるよ、
っていうのは見ればわかるわけで、そこをくどくど言うのはどうかと思う。
そう考えるとこれは失敗か。
特に付け加えることがないならこんなんでいいんだと思う。