コーヒー屋の椅子の固さと客の回転率は相関関係にあると言うのは有名だけど、
普通に考えれば、椅子を堅くするほど経済合理性があるようなものの、
ルノアールのあの椅子の柔らかさは一体どういう合理性があるんだろう。
マクドナルドが堅いのは客の回転率を高めたいからで、
高めようと思って高められるだけの客がいることが前提になっている、
とすれば、ルノアールの場合、客はそもそもいないことが前提になっていて、
パッと見誰もいない、と言うのも入りづらいから、
適度な量の客が適度な時間滞留していた方が合理的、
と言う理由なのではないか。
そしてルノアールにおいては客の滞留時間は、
椅子の固さという機械的な要因じゃなくて、
お茶が出るタイミングにかかっているといえよう。
それによって、人力で客の量を調節するわけだ。
だから、すいている店はお茶のお代わりが出たりするのかも知れないね。