さまぁ〜ず本二冊。
「ドッグとキャットとトリとほか」は
外人のCG写真家がとった中途半端なおもしろ写真に
さまぁ〜ずがコメントをつけた、というもの。
「Run! Dog! Run!」は三村が書いた四コマ漫画にタイトルを付けた
ものに大竹がショート漫才のネタをつける、という形式のもの。
まず、「ドッグ..」のほう。
写真が微妙なんですが、実際冒頭のインタビューで大竹が
「だいたいこの写真、ほぼすべってるじゃねえか。」
と言ってしまっちゃってます。
たぶん、この写真家の本を日本でだそうとして、
ちょっと弱いのでさまぁ〜ずをつけてみた、ってかんじですか?
写真にコメント、というとつい松本人志の「写真に一言」
を思い出してしまったり比較してしまうのは
しょうがないと思うのですが、写真自体が笑わそうとしている点で
とてもこれは難しい所業であると言えます。
たとえば横たわって驚くネコと犬の先生みたいな写真。
ネコ:「おい、なんだよアレ。
スッゲー太ってる 気持ちわりいっ」
犬 :「アレうちのカミさんだよ」
ネコ:「え? だってスッゲー太ってるよ?
スッゲー太ってるよ?」
犬 :「うん。スッゲー太ってんだよ。
…スッゲー太ってんだよ」
まったく猫も犬もシチュエーションも関係ない、上に
後半のぐだぐだ具合。この辺がさまぁ〜ずの持ち味なので、
通ごのみ的な観点だと少ない言葉で笑わした方が
偉いとかストイックな印象を与えるのも確かですが、
さまぁ〜ずはそもそもそういうのを放棄しているところがあるので、
同列に比べるのは違うし、同列に比べられないことを持ってして
優劣をつけるものまた違うとは思うのです。
でも、それをふまえた上でも立ち読みでいいかな、と思いました。
「Run! Dog! Run!」の方は、
まあ、四コマは置いておいて、ショート漫才の方は
紙上漫才という点で爆笑問題と比べたくなってしまうのが人情です。
でも、爆笑問題の紙上漫才がおもしろいかっていったら
微妙だなあ、と思うのですよね。たぶん太田が書いているわけで、
つっこみがどうしても平板になってしまうのも無理がないところです。
風刺みたいなのがメインなので単に間違えてるだけって言う
ボケになりがちだし。
この二組ってつっこみが「XXかよ!」だって言う点でも同じだし、
ボケが基本的にはグダグダという点でも同じだけど、
さまぁ〜ずの場合、つっこみもグダグダなので、
大竹が書いている以上、紙上でボケのグダグダは再現できても
つっこみのグダグダが再現できていない点が
コンビの持ち味的にはアレかなあと思いました。
爆笑問題とさまぁ〜ずを比べるっていう観点があんまり
これまでなかったので、考えがまとまんないんで、この辺で。
でもちょっと考えてみたいかなと思いました。