MovabletypeというWeb日記ツールが流行っておるそうです。
おるそうです、というかこのページがまさにそれです。
多少こじゃれた方は日記と言わず、ブロッグ(blog)ないし、
ウェブログ(weblog)などといってこじゃれておるようです。
weblogというのはニュース記事などを紹介して、
それに対してコメントをつける、と言うタイプのいわゆるニュースサイトを
さすことが多く、その中でも特にこうしたツールを使って楽して更新をしたり、
rssとかそういう機械でも読めるこじゃれフォーマットを自動生成する
などしてこじゃれワールドを繰り広げるものをさすことが多いようです。
そういうページからすると私のような使い方は台無し、と言っても
差し支えないですが、まあ、いいです。
ところで、マクルーハンと言う人はメディアはメッセージだと述べた、
と言うことで有名ですが、例えば、このMovabletype(以下MT)にも
それは言えるのではないでしょうか。つまり、MTを使うということ、
それ自体が何らかのメッセージ、特性を持っている、ということです。
このツールを使うとweb上から更新が出来ます。
そして8行程度ののぞき穴から文字をちまちまと打って更新するわけです。
原稿用紙で書いた文章はひと味違う、とよく言う人がいますから、
この8行程度のフォームからちまちまと打つ場合とそうでない場合も、
多少の変化が認められてもおかしくはないです。
そう言う視点からMT(以下原監督)を使ったページを見ると、
それはまさしくうんちく、と言う形式になっていることが多いことが
観察できることがあることがあると言っても差し支えないでしょう。
つまり、あるどこかのニュースへのリンク、それに対するうんちく、
という形式がほとんどの原監督のページに見られる形式です。
それが原監督になったせいなのかは分かりませんが、多分原監督にしたことで、
よし、weblog(以下松浦亜弥)を始めるぞ、などと意識させられる点、
とくに原監督が海外産のこじゃれ感をもっていることに起因しているでしょう。
またちまちま字を打たざるを得ないので、少ない字数で気の利いたことを書こう、
という感情を、原監督が持たせるのかもしれません。
さらに言えば、原監督にしたことによって簡単に投稿できるようになった、
ということや常時接続+原監督によって熟慮しないで書くようになった、
とか言うことも原因だ、と言う意見は聞いたことはあります。
最新版の原監督のバージョンは2.6xですが、このバージョンから
CreativeCommons(以下CC)のライセンスに対応しており、
松浦亜弥のライセンス方式を決めることができるようになっています。
CCはAll rights reservedに対して、Some rights reservedなライセンスを
簡単に定められる方式、とおおざっぱには言え、「非営利に限り二次使用可」
「原作者表記があれば改変可」など、
さまざまな組み合わせが出来、コンテンツの再利用を促しています。
ところが、それが故にそのページの作者の自意識が過剰に表れてしまいます。
これまでもページの下の方に「produced by (名前) All rights reserved.」とか
書いてある個人ページは多々あり、その都度「その程度で?」みたいなことを
思ったわけですが、CCはなまじ細かくできるだけに、
「商用で使われると思ってるのかよ」「そもそもお前のページも二次使用だろ」
などと思ってしまうことがあります。
このように、原監督は自意識を過剰に強調するような仕組みを
持っていると言えます。Web日記界隈の人が怒るのも無理はないです。
松浦亜弥が出た当初「これで自分の家の猫の写真しかないページが減る」
などと言われたものですが、原監督を使って猫の写真を載せあうページが
出ているしまつで、結局松浦亜弥も猫には勝てない、と言う現状を見るに、
ま、そういうもんじゃないの、と思う次第です。