2003年12月14日

今後の芸能界

タモリ委会議で今後の芸能界の動向について
とても興味深い知見が生まれた気がするので、
それから今思いついたことを追加しつつまとめようと思います。

同性に支持される女性タレントというのが近年脚光を浴びているわけですが、
これは逆に言うと、本来女性タレントを支持する層であるところの
男性の影響力がこと芸能界ではなくなってきている、
と言うことの裏返しなのではないか、と言うことです。

まず、30代より上の男性はテレビを見ません。
職場を見回してもテレビを見てそうな30代以上の男性層はいないので、
男の支持は30代止まりですが、福山雅治の支持層が
30代主婦などが多いことからわかるように、女性は
もう少し長い間テレビを見ます。

これは、ジャニーズの番組がわりと長く続くのに、
モー娘。のゴールデンの番組があっさり終わってしまったことからもわかります。
これは単にモー娘。の番組がつまらなかっただけかもしれませんが、
それを言うならジャニーズは、と言いたい番組も同じくらい多々あるのです。

基本的には男は単純なので、
男の支持は巨乳、癒し、ロリコン、熟女の4大要素に絞られます。
イエローキャブ、つんく♂ファミリーでその半分はしめられてしまうわけで、
基本的に男性だけに向けた席はほとんど空いていないのです。
だから「ポスト井川遥」「アイドルファンド」などで出てくるアイドルは
ほぼ全部失敗する運命にあります。
その他の席で今成功しているのは矢田亜希子、白石美帆くらいで、
空いているのは熟女席だけです。

これはまさに20代の女性タレントにとって不遇の時代到来、と言えます。
テレビに出ている20代の女性タレントのほとんどは
「同性に支持される女性タレント」であり、
そうでない人は「グラビアアイドル」から先に進めないわけであり、
そこに大きなキャズム、崖、があるといえます。
(そう、30代男性はテレビは見ませんがグラビアは見ます)

これによって、山口もえ、井川遥、吉岡美穂の脱落が説明できると思います。
この辺はまさに女性に支持されていない層で、
山口もえなどはこの間のananで
「気楽に生きてはいるが「脱力系美人」ではないと思う女性有名人」
第二位にランクインされており、さんざんです。


下記は雑考です。

・山田まりあの席はなくなったかのように見えるが、
じつは、2分割され、小池栄子とMEGUMIが
現在座っており、しかもその席を徐々に大きくしている感じがします。
そうして山田まりあはプリセールスに回って、
イエローキャブの営業活動にいそしんでいるはずなので、
別に席がなくなったわけではないのです。
その分佐藤江梨子の席が微妙ですが、いずれ何とかなるのでしょう。

・タレントの「たまご」が気になります。
タレントのたまごをボクだけがファンなんだとか
そういう特権意識を持ちながら応援する男が増えている気がします。

タレントのたまごはたくさんいるので、一人のたまごに
何人ついてもたいした支持にはならないし、たいした支持に
なった段階で「あいつも売れてから変わったよな」
とか言いたくなるのが人情ですので、その時点で
離れてしまい結局テイクオフはできない罠なのですが、
何でこういうことが起こるのでしょうか。

ここに男女の逆転現象、というか、男の側に母性本能が
発揮されていると見るのは変でしょうか。
マイナー好みの層というのはどの時点でもいると思うのですが、
この育てゲー感覚というか、たまごタレントを育てる
と言うところに喜びを見いだしているような、
そんな風味が付け加わっているような気もするのです。
また、30歳以上の男性はテレビを見ない、
と言う傾向も、どうせテレビに出たら売れた、と言うことになり、
「ゲームオーバー」な訳でかまわないわけです。

だから、今後この逆転現象が進むとすれば、
「同性に支持される男性アイドル」というのはほぼあり得ないわけで、
ますます芸能界は女性向け市場化が進むと言えるでしょう。
そうなるとよく通ぶった中年男が「最近のテレビは..」
なんて言うわけですが、たまごが先かにわとりが先かの
問題なので、一概にテレビだけのせいだとは言えないのでしょう。
キャバクラに通ってる時間にテレビを見ていればよかったのに。

・いまの女性タレントの登竜門はウラ関根TVと内村プロデュース。


そういうことを総合すると、
来年来るのは本命:原史奈、対抗:あがりた亜紀、大穴:中条きよし、
となると思われます。タモリ委としては今後もこの辺に注目してゆきたいです。


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(2004/2/10)追記

よく考えてみると、山口百恵も松田聖子も
同性の支持を集めていたわけで、別にいまに始まった話じゃないんだなあ。
モー娘。もそうですよね。

そう考えると、じゃあ、井上和香はどうなるんでしょう。
あの人は同性の支持を得られていないのですが、
それは多分隠している毒舌キャラを発揮していないせいで
同姓に嫌われる要素ばかり目についてしまっているからで、
(プロミスの宣伝なんかはすごい)
かといって毒舌キャラは他のイエローキャブの人のポジション
がすでに確立されており、その差別化を図る、と言う必要性もあり、
そのオペレーションが注目されます。

Posted by kent at 2003年12月14日 20:50

コメント(7)

おもしろかったです。ほんとに。
>キャバクラに通ってる時間にテレビを見ていればよかったのに。

ほんとに彼等はテレビ見ませんね。(でも飲みに来てくれないと私の商売は成り立たないので…)
キャバにくるような30代以上の男性はタレントよりもホステスに癒しを求めているようですよ。
竹内結子が人気あるんですよ、そういう人たちに。
どういう位置づけなんか分からんけど激しく納得いかねえ。

あがりた亜紀、きますね。鉄板。

竹内結子!
すっかり存在を忘れていました。
竹内結子は癒し系ではなく、ショートカット系だと思うので、
わりとサバサバしたイメージです。陸上のイメージです。そう考えると、
彼女はやや「同性に支持されるタイプ」な気もします。

たぶん、白石美帆にも矢田亜希子では弱すぎて、
かといって、MEGUMIや小池栄子では強すぎる、
と思う層にとって竹内結子はぴったりなのかもしれません。
そうしてそれがホステス層なのかもしれません。


30代の男は一日中仕事をするしかないので、
キャバクラのような自分とは違う異世界に憧れるのかもしれません。
それを言うならテレビも異世界なんですが、
30代にはもっと手早い異世界が必要なのだと思います。

私はまだテレビッ子ですが、10年後はよくわかりません。
キャバクラに行ったことはないですが、
10年後通うようになってもちっとも違和感がない、と言うのが正直なところです。
10年後もテレビッ子であり続けるためにはOLにならないとダメなんじゃないか、と最近考えています。
OLになるにはまず食生活から、というわけで、
豆乳と野菜とケーキばかりの生活です。

それがですね。ホステス間では竹内結子の評判が悪いのですよ。
「地味、垢抜けねえ、マジでかわいいか?」
というかんじ…
でもOLには支持されてるようで。
「同性に支持」よりも「OLに支持」かと…
ああ、ホステス好きの方々ももちろんそうですが。
こういう話ができるホステスさんも、
普段はなりをひそめてダジャレに笑ったりしてますから、
ホステスの本音を聞き出したらもうキャバ王ですな。

今いいともで萩原聖人にあがりた亜紀から電報が。
やはりキテますな。

豆乳ばんざい。最近はにがりも大注目。
でも豆乳+にがり、それは豆腐…

んー、なるほど。
そうなると、私が思っていた竹内結子の席とは多少違いますね。
たしかに、「地味・あか抜けない」席かもしれません。
だとしたら竹内結子ファン層はイマドキの女性についていけない層であると
推測ができるので、ホステス層とは違うかもしれないです。


ところで、私は松下由樹は20代後半の総合職女性に絶大な支持を得ている、
と勝手に思っているのですが、その辺の界隈ではどうなんですかねえ。
というか、タモリ委で一時期松下由樹ブームが来たのですが、
実際のところ皆さんは松下由樹をどうとらえているのかが気になりますので、
皆さんの思うところを一言でいいので書いてくださると参考になります。
予想は「どうともとらえていない」なんですが。

松下由樹→「あたしたちに近い」みたいな捉え方らしいですよ、OL間では。
友達のOLたちの間ではいまだに米倉良子やら藤原紀香が有効ってのもちょっとびっくり。
ホステス間ではいまだに叶姉妹が有効。
カルチャーラグがうかがえます。

ホステス側から一言。
松下由樹はあか抜けなさ過ぎ。なんだあの髪型…
演技うまいのにねえ。なんか昼ドラ臭がします。
ホステスは昼ドラ見てるので最近は「真実一路」がきてます。
それはそれで異常な世界ですよ。

「あたしたちに近い」はまあ、予想通りですね。
「あか抜けてない」はまあそうなんですが、それこそが松下由樹のウリなので難しいところです。

そもそもの問題意識は「松下由樹のファン」というのがあり得るのかどうか、と言うところなんですが、
最近いろんなところで松下由樹の評価が上がっており
気になっていた折りにAUの第三世代ケータイのCMで、
「第三世代」を仲間由紀恵と置いたときに
「第二世代」役は今の芸能界で松下由樹しかいない、
と言う事実に直面した際に「ファン層」がくっきり見えた次第です。
「ヴァンサンカン層」です。ヴァンサン感が出ている層なんです。

松下由樹は決してあか抜けてはダメなのです。
あの中途半端感がまさしく重要なので、
その点で中途半端感が突き抜けられてない竹内結子は
難しいポジションなのですが、松下由樹席は
得ようと思って得られる席ではなく、目指そうと思っても目指せない点で
竹内結子の処方箋にはならないのは残念です。

ここまで書いたらちゃんとエントリーにすればよかった..。
ともかく松下由樹はもうしばらくタモリ委でキャッチアップしてゆく次第なんです。

あ、ノリカはともかく、米倉涼子ってもうダメなんですか?
今がピークなんだと思ってました。

米倉、もうだめだと思いますよ。
OLの友達も今は好きじゃないみたいです。
山口智子→江角マキコ→藤原紀香→米倉涼子と移行してました。OLの興味の対象は。
「自然体」ってやつがウケるんでしょうね。

テレビ関係の仕事の友達が多いんですが、
どうも近くで見ると松下由樹はあか抜けてて美人らしいんです。あのゴツさも実物では感じないとのこと。
そんな友人が松下由樹を素晴らしい一言であらわしていました。
「あの人は損をしてる」
…なんか深いなあと思いました。