2007年12月25日

[Whole Cake Week 2007] オークウッドのヌーベルマリエ

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今年もなんだかんだで食べ終えてしまうわけで、
二個、大丈夫、と思った私の見積もり感覚への個人的な信頼感は
増すとともに、予測不可能なことというのが年々減っていくという
寂しい感じがあります。

広瀬香美「愛があれば大丈夫」

宇宙の果てから届くメッセージ
どんなに迷っても泣いても
愛があれば大丈夫

最低限、予測可能だということは、
(ケーキ)愛があれば大丈夫、ということなのかもしれません。


年々、生活圏にないケーキ屋にはあんまり行かないようになってきており、
なかでもこのオークウッドは春日部であり、もう生活圏でもなんでもない、
それ以外の用事では行かないような距離感なのですが、
それでも年に一回は行っておきたい、というようなケーキ屋さんです。

春日部の駅前はこの時期毎年なぜか民芸品の即売を行っており、
特にクリスマスムードの中、買っている人もいないのですが、
独特の感じがあります。

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オークウッド自体は駅からだいぶ歩いたところにあるのですが、
森の中の一軒家的な感じになっており、それなりの賑わいを見せています。
そうして、ドアのところにオーナの方がたっており、
お客さんに深々と頭を下げてドアを開け閉めしたりなどしており、
とても好感が持てる感じです。

もともとこのオーナの方は新宿のあの格差社会の象徴とも言うべき
パークハイアットのパティシエだった方で、そこを独立して、
この自分のふるさとの春日部で店を出すという時の心境というのは
どういうものだったのかなあ、と思うにすこし感慨深いものがあります。
帰りの駅までの長い道の間でそんなことをずっと考えていました。


で、ケーキはというと、
基調となっているのはホワイトチョコムースで、
そこに隠れるようにしてちょっと酸味のあるマンゴークリームがあり、
底の部分にラズベリーのジャム的なものを挟んださっくりとした
サブレがあるという感じです。

チョコムースというと重たくなりがちで、
ホールケーキ食いとしてはつらくなりがちな部分なのですが、
このムースはというと、あまり重たくならず、
すんなり食べられる感じです。


というようなあっさりした解説を書けるほどにあっさりと
食い終えているというところで、終わり方にまた困るわけですが、
そもそもこうやってホールのケーキをたくさん食べるというのは
この時期にしか食べられないクリスマスケーキをできるだけたくさんの
種類を食べるというのと、ケーキが好きだという気持ちを
新たにするという目的があったと思うのですが、

その目的からすると、いまの状況はというと、よくわからない状況です。
そうして、4年前の私は予想をしていなかった状況だろうなあ、と思います。
こんな落ち着いた文をホールケーキ食いまくり、というエントリに対して使う
ということすらも。

そんな感じで相変わらず迷子ですが、
今年のシティーボーイズのライブで各メンバーがいろんな言葉の
自分の辞書にかかれている定義を読み上げる、というのがあったのですが、
その中の斉木しげるの「幸せ」の定義を引用してお別れしたいと思います。
「幸せ:毛布ってむちゃくちゃ暖かい。あと、段ボールってむちゃくちゃ暖かい。」


購入場所:春日部 オークウッド

Posted by kent at 2007年12月25日 02:04